【コスパ負けてもソフト最強】Google Pixel 5aレビュー

スマホ

2021年のミドルスペックスマホ市場は競争が激化しており1年前では考えられないほど低価格で高スペックなスマホを入手できるようになった。
そんな中、GooglePixel5aが8月に発売されて注目を浴びた。
スペック的なコスパは中国製のスマホに劣っているもののソフト面では秀でている部分があり、欠点のない優秀なスマホに仕上がっている。
そこで本当に欠点がないのかGooglePixel5aでソフト面とスペックについて触れながら実機のレビューを紹介していく。

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Google Pixel 5aの特徴と感想

良いと感じるところ

  • ボディがマット加工で渋い。指紋が目立ちづらい
  • ディスプレイサイズが大きい
  • 防水性能
  • カメラが素晴らしい
  • 4,680mAhの大容量バッテリー
  • おサイフケータイ対応
  • 日常使いでキビキビ動くのSoC性能(Antutuスコア 36万8千点)

悪いと感じるところ

  • 片手操作が難しい
  • 価格51,700円はスペック面ではコスパ普通

Google Pixel 5aの外観

GooglePixel5aのカラーはMostly Blackの1色のみ。
黒と言うよりも紺に近い色合いで濃い青緑色といった感じ。

最近よく見るマット加工で指紋が目立ちにくいのが良い。僕はスマホケースは使わないので光沢のある外装よりも個人的に高評価。
Googleのロゴはシンプルでおしゃれだし、気にならない程度に控え目に入れてくれているのでGood。

カメラデザインがシンプル

背面の左上にカメラがまとめてあり、上から見てもカメラ部分の出っ張りがほぼないことがわかる。これがめちゃくちゃ使いやすい。
ズボンのポケットに入れるときもそうだし、鞄に入れても引っかかりがない。
カメラ部分だけ出っ張らせて本体を見かけ上薄くしているスマホは甘え。GooglePixel5aのカメラ部分はシンプルで神。

カメラの右下には指紋認証があり、さらにその右下にはおサイフケータイのFelicaセンサーがある。Felicaマークの記載がないからわかりづらいけど。

ステレオスピーカー

下部には充電用USB Type-C端子とマイクとスピーカーがある。ちなみにディスプレイ側の上部にもスピーカーが付いているのでGooglePixel5aはステレオスピーカー。

電源ボタンがダサい

左側面には音量調整ボタンと電源ボタン。唯一この電源ボタンだけが惜しい。
電源ボタンだけ後からとってつけたようなパーツに見えてしまう。
カバー付けるなら目立たないのかも知れないんだけど、カバー付けない派の僕は気になる。
電源ボタン以外はめちゃくちゃ好みのデザインなだけに悔しい。

イヤホンジャック付き

上部はマイクとイヤホンジャック付き。
僕はワイヤレスイヤホンに完全に移行してしまったけども、いざという時に有線で接続できるのは嬉しい。

SIMスロットはシングルnanoSIM

右側面の下側にSIMスロット。

物理カードであるnanoSIMは1枚のみ。eSIMでデュアルSIM運用することは一応可能。
とはいえ、現状のeSIMはまだまだ普及期で使いやすい環境とは到底言えない段階なので避けた方が無難。

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もしデュアルSIM運用したいならnanoSIMを2枚挿せる他のスマホを選ぶ方がおすすめ。

有機ELディスプレイ

インカメラはパンチホールで大多数の人が気にならないレベルの小ささ。
そしてベゼルがほとんどなくてディスプレイが大部分を占める。5万円でこのクオリティはやばすぎ。
仕事でたまに使ってるiPhone8のディスプレイ占有率と比較すると数年での進化に驚く。
大多数の人は何の不満もないと思う。

有機ELついてはメリットがあまり感じられなかった。
というよりも、スマホのディスプレイも進化しすぎて有機ELも液晶も違いがわからないくらいクオリティが高い。

6.34インチの大画面だと動画視聴やウェブブラウジングが快適。
iPhone8の4.7インチディスプレイをたまにさわるとつらい。

ただし、大画面化すると持ちづらくなってしまうので手の小さい人が片手操作するときは工夫が必要。
例えば、バンカーリングを取り付けたり両手操作すれば良い。

Google Pixel 5aのカメラ性能

Pixelの強みといえばカメラ。前モデルのGooglePixel5からセンサーが削られてるとはいえカメラ技術はGooglePixel5aでも健在。
良く使いそうなシーンで撮影した作例を紹介していく。

ちなみにGooglePixel5aでは常にAI補正がオン状態。Rawデータを保存するオプションを選択することで補正されていないRawファイルが取得できる。

カメラのAI補正が自然で映える

標準カメラで撮影した料理。
本来の色味のバランスは保ったまま映えるようにしてくれている。
派手な写真が好きな人は物足りないかも知れないけども、自然な補正が好きな人は満足度が高いはず。

次は標準カメラで葉っぱと青空とビルを撮影。
こちらも空色と緑が派手過ぎにならない程度に強調された写真に仕上がっている。

上記の写真のRawデータ写真。
全体的に色が薄くて印象に残らない。多くの人が補正した写真の方が好きだと思う。

広角レンズ

次は広角レンズで撮影。
視野が1.5倍くらいに広がる。色味の調整も標準レンズと同じくらい自然なので良い写真に仕上がる。

デジタルズームだけど良い

次は標準レンズに戻って2倍ズーム。
デジタルズームなんだけどパソコンで見てもわからないレベル。
2倍ズームは普通に使っても違いがわからなさそう。

次はデジタル5倍ズーム。
5倍なのにパソコン画面でも普通に使えそうな画質。デジタルズームなのに。
Googleのカメラのソフトウェア性能凄すぎ。

7倍だとパソコン画面ではさすがに粗が目立つので厳しい。
とはいえ、スマホ画面では大丈夫に見えるレベルなんだから凄すぎる。

夜景の標準レンズは◎、広角レンズは○

次は夜景モードの標準カメラ。
明るい部分と暗い部分のエッジが効いており、明るい部分は華やかな味付け。
夜景モードを選択して適当に撮影するだけでも映える写真ができあがる。

次は夜景モードの広角レンズ。
白飛びしてしまって箇所もあるんだけど、明と暗の境界がはっきりしているおかげで明るい部分がにじまずに良い写真になっている。
標準レンズの方が夜景撮影に向いているけども、画角が必要なら広角レンズで撮影しても良い。

ポートレート

ポートレート(背景ぼかし)モードにて撮影。
背景がぼけて良い写真が撮れている。うさぎもにっこり。
カメラのソフトウェア性能がものを言う撮影ではGooglePixel5aはめっぽう強い。

Google Pixel 5aの動画性能

Pixelの強みといえば動画性能、特に手ぶれ補正が優秀。
一部使えない組合せがあるんだけど、それ以外は優秀な動画性能を見せつけてくれた。
さすがGoogleのPixelシリーズ。これが5万はマジで凄い。

また、GooglePixel5aでは手ぶれ補正をONにしても60fps(1秒に60枚の画像が保存)で動画撮影することができる。
他のミドルスペックスマホでは、手ぶれ補正をONにすると30fpsになる。その点だけでも優れている。

標準レンズの手ぶれ補正

まずはデフォルトの手ぶれ補正を有効にして標準レンズで撮影したもの。
階段でも手ぶれ補正が強力に効いていてスムーズに流れていく。凄い。

GooglePixel5aでは手ぶれ補正にも種類があるんだけど、今回はアクティブモードを撮影した。
より激しい動きの動画撮影時に用いるもの。
デフォルトの手ぶれ補正でも歩行程度あれば十分なのでお好みで。

広角レンズの手ぶれ補正

標準レンズと同じく広角レンズでの撮影であっても手ぶれ補正が強力に効いている。
GooglePixel5aの動画手ぶれ補正機能凄すぎ。

夜景の動画性能も○

次は夜に手ぶれ補正機能を有効にして撮影した動画。
昼間同様に手ぶれ補正が効いており他のミドルスペックスマホにありがちなノイズがほぼない。凄い。

次はアクティブモードの手ぶれ補正機能を使った動画撮影。
動画の手ぶれは抑えられているんだけど、全体にノイズが走る場面が多い。
程度は動画を見てほしいんだけど、夜の撮影ではアクティブモードでの手ぶれ補正は使わない方がおすすめ。

標準レンズと同じく手ぶれ補正が強力に効いている。
GooglePixel5aの動画性能凄すぎ。

Google Pixel 5aのソフト

Pixelの強みといえば標準Androidを搭載しているところで、Googleがソフトウェアとハードウェアの技術力を融合して生み出されているのがPixelシリーズ。
だからGooglePixel5aのソフト部分に関してはカタログスペックからは伝わらないんだけどこだわりが感じられるし、遊び心もあるからおもしろい。
他のAndroidOSにはない便利機能がいくつもあるし、ユーザーの利便性を考慮して細かいところまで配慮されている。
Androidの本家本元の安定感と安心感が強い。

カメラ

Google Pixelシリーズと言えばカメラ技術が優れていることが有名。
スマホに積まれているカメラはハードウェア的な限界値に近づいており、各スマホで差が出るのはカメラのソフトウェア。
先ほど作例を紹介したようにAI補正や動画の手ぶれ補正などのソフトウェア処理が重要なモノはGoogleのPixelシリーズが強い。

またカメラ機能に関しては、360°写真や奥行きデータの保存など2次元データにとどまらない遊び心も提供してくれている。おもしろい。

スクリーン アテンション

画面を見ている間は画面が表示され続けるという機能。
インカメラで顔を捉え続けている間は画面消灯しないようにしている。

画面消灯までの時間は短い方が電池消費は遅くなるため良い。
とはいえ、ページをスクロールしなくても何か閲覧しているときに画面消灯するという悲しみを解消してくれる。

電池の持ちも良くなるし、意図しない画面消灯がなくなるので便利。

ハンズフリーGoogleアシスタント

次に便利だと感じたのがGoogleアシスタントをハンズフリーで使うことができる機能。
何言ってるんだという感じだとは思うんだけど、少し待って欲しい。

GooglePixel5aでは音声で本人認証を行いGoogleアシスタントを使うことができる。
そのため外出先などでポケットに入れたまま手を触れることなくGoogleアシスタントに指示を出せるんだ。
我が家がスマートホーム化していることもあるんだけど超便利。
例えば、手が塞がっている状態でも帰宅10分前に声だけで家のエアコンを起動することができる。

言い換えればGoogle HomeやGoogle Nestが常にポケットに入っている状態。
完全ハンズフリーでGoogleアシスタントを使えるのはGooglePixel5aならではの便利機能。

複数ユーザー(セカンドスペース)

中国スマホでセカンドスペースなどと呼ばれている機能。別名浮気機能。
浮気ばれ防止として役立つのは、全く別のスマホとして扱えるセカンドスペースの知名度が高くないことによるもの。

GooglePixel5aが搭載している標準Android機能で搭載されるということは、全てのAndroidスマホで搭載される未来が見える。
そしてSAMSUNGがセカンドスペース機能を搭載して人気を博せばAppleだって黙っていない。
かくしてセカンドスペースの知名度が上がることによって浮気ばれ防止機能としての唯一の使い途がなくなってしまう。

ちなみに僕は今回のスマホレビューなどで初期表示の確認や撮影などで活用できるのでありがたく使わせてもらっている。レアな使い方だけど結構便利。

Google Pixel 5aのスペック

最後にスペックについて紹介していく。

重さの実測値

カタログスペックは183gに対して実測値は176g。軽い分には良いけどずれが気になる。
最近のミドルスペックスマホで良く見かける重量。特別重さを感じる人は少ないはず。

防水とおサイフに対応

水につけても大丈夫なIPX73なのでお風呂タイムでの使用も可能。
ディスプレイが大きいので動画視聴やkindleを快適に使うことができる。

GoogleのPixelシリーズは以前からおサイフケータイを搭載していたのでPixel5aもおサイフ対応。
QRコード決済が増えたとはいえ、おサイフケータイの決済は速くて楽なのであるに越したことはない。

Antutuベンチマークのスコア

Snapdragon765G搭載のGooglepixel5aのAntutuベンチマークのスコアは36万8千点。
激重ゲーム以外は大体何でもこなせるし、動画視聴やウェブブラウジングといった日常的な使い方なら全く問題ない。
2021年のミドルスペックスマホとしては値段なりの性能。

バッテリー

4,000代後半のバッテリー容量で、Snapdragon765Gと性能が控えめなSoCなのでバッテリー持ちは良い。
画像や動画撮影を1日中使ったんだけど余裕で持つ。ライトな用途だと2日は持ちそう。
充電速度もかなり速くて1時間程度充電ケーブルに繋いでいれば75%以上になる。

コスパ負けてもソフト最強

2021年に発売されたハイコスパなミドルスペックスマホに比べるとスペック的には劣っているんだけど、欠点らしい欠点がない。
強いて挙げるならば画面サイズが大きくて片手操作が難しい点とコスパが悪い点。
画面サイズに関しては他のミドルスペックスマホも欠点だし、コスパについてはお金の問題。
スマホ自体の欠点についてはほぼないと言ってしまって良い。

一方でミドルスペックスマホとして十分すぎるメリットを有しているので2021年を代表するスマホの1つになることは間違いない。

  • ボディがマット加工で渋い。指紋が目立ちづらい
  • ディスプレイサイズが大きい
  • 防水性能
  • カメラが素晴らしい
  • 4,680mAhの大容量バッテリー
  • おサイフケータイ対応
  • 日常使いでキビキビ動くのSoC性能(Antutuスコア 36万8千点)

加えてAndroidを提供するGoogle製故の、素晴らしいカメラ性能を含めたソフト面が強い。
GooglePixel5aのソフト面に魅力を感じるのであれば、他のミドルスペックスマホとの価格差もデメリットには感じることはない。
コスパ負けてもソフトは最強な2021年を代表する素晴らしいスマホの1つ。

GooglePixel5a購入サイト

カタログスペック

ディスプレイサイズ[インチ]6.34
ディスプレイ有機EL
解像度2,400 x 1,080
リフレッシュレート[Hz]90
SoCSnapdragon765G
メモリ[GB]6
ストレージ[GB]128
バッテリー[mAh]4,680
ワイヤレス(Qi)充電×
セキュリティ指紋(背面)/顔
おサイフ
防水防塵IP67
デュアルSIMnanoSIM / eSIM
重量[g]183
サイズ[mm]154.9 x 73.7 x 7.6
価格[円]51,700

Mi 11 Lite 5G

Mi 11 Lite 5Gは現在の僕のメインスマホ。2021年のミドルスペックスマホの主役であることが間違いないMi 11 Lite 5Gについて実機でレビューしているので参考にしてほしい。

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